税金って、いったい何のためにあるの?
税金のない朝を想像する
みなさんは、「税金」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。
「お金を取られるもの」「大人が払うもの」「できれば安いほうがいいもの」。そんなイメージかもしれません。
では、こんな想像をしてみましょう。ある朝、目を覚ますと、日本から税金がなくなっていました。
「やった! これでお金を取られなくなる!」と思うかもしれません。ところが、学校へ向かう途中で困ったことが起きます。道路の穴はそのままです。信号機が壊れても直りません。消防車や救急車の数も減ります。
学校も大変です。校舎の修理はどうするのでしょうか。図書室の本は誰が買うのでしょうか。先生の給料はどうなるのでしょうか。実は私たちの生活は、思っている以上に税金で支えられています。
もちろん、「だから税金は高くてもいい」という話ではありません。大切なのは、税金がなければ困ることがあるという事実です。
みんなで支える仕組み
ここで一つ質問です。クラス全員でバスを借りるとして、一人だけ「お金は払わないけれど、乗せてください」と言ったらどうでしょう。きっと不公平だと感じますよね。
社会も少し似ています。みんなが使う道路、みんなを守る警察、みんなが頼る消防。こうしたものを維持するために、お互いが少しずつ負担を分け合います。それが税金の基本的な考え方です。
税金にはさまざまな種類があります。給料にかかる税金、会社が払う税金、家や土地にかかる税金などです。そして、みなさんにとって最も身近な税金があります。コンビニでジュースや文房具、ゲームソフトを買うたびに払っている消費税です。
ここで大切なのは、税金を「取られるお金」とだけ考えないことです。私たちは直接料金を払っていなくても、公園、上下水道、防災、裁判所などを日常的に利用しています。一人ひとりが必要なときに全額を払う方式では、負担できない人がサービスを受けられなくなるかもしれません。税金は、いつ誰に必要になるか分からない公共の備えを、社会全体で前もって用意する方法でもあります。しかし、集め方や使い方が不透明なら納得は得られません。税を負担する市民には、使い道を知り、意見を述べる権利と責任があります。
では、なぜ買い物をするだけで税金を払うのでしょうか。次回は、「消費税って、そもそも何?」という基本中の基本から、一緒に考えていきましょう。コンビニの100円のお菓子に隠れた、日本社会の大きな仕組みが見えてきます。©Dr. Makoto


