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第一部 何に価値があるのか 

第一回 文化は社会をどのように変えるのだろう? 

ニュースの向こう側を、聖書と一緒に考える 

好きな音楽、服、アニメ、スポーツ、YouTube。私たちは毎日、たくさんの「文化」に囲まれています。 

でも文化という言葉を聞くと、美術館やクラシック音楽など、少し特別なものを想像する人もいるかもしれません。社会を考えるときの文化は、もっと身近です。言葉、食事、ファッション、家族についての考え方、「こんな人生が幸せだ」というイメージまで含まれます。 

「普通」はどこから来るのか 

たとえば、ある職業について「かっこいい」と思ったとします。でも、なぜそう思ったのでしょう。映画やドラマで描かれていたからかもしれません。SNSで成功している人を何度も見たからかもしれません。 

つまり、私たちが「普通」だと思っている価値観も、文化の影響を受けています。そして価値観が変われば、社会も変わります。 

昔なら当然と思われていた働き方や家族のあり方が、今では問い直されることがあります。それは法律が変わったからだけではありません。「こんな生き方もある」という物語が社会に広がったことも大きいのです。文化は社会を映す鏡ですが、同時に社会をつくる力でもあります。 

SNSは文化をどう変えるのか 

では、どんな文化が広がるのでしょう。今の時代、この問いを考えるうえでSNSは無視できません。 

SNSでは、私たちが見たいものだけが表示されているわけではありません。利用状況などをもとに、何を表示するかがシステムによって選ばれています。刺激の強い動画や、怒りを誘う投稿が注目されれば、そうした情報が広く伝わることもあります。 

すると問題は、「表現の自由があるか」だけではなくなります。 

どんな言葉や物語が広がる社会を、私たちはつくりたいのでしょう。 

これは大人だけの問題ではありません。一つの投稿をシェアする私たちも、実は小さな文化の作り手だからです。 

人間は「神のかたち」 

私は文化について考えるとき、創世記1章27節を思い出します。そこでは人間が「神のかたち」として造られたと語られています。 

これは、人間の価値を成績や才能で決めない、とても大胆な人間観だと思います。自分と考え方が違う人にも尊厳がある。社会の中でほとんど注目されない人にも、同じように価値がある。 

もしそうなら、文化をつくるということは、自分を目立たせることだけではないのでしょう。誰かを笑いものにする文化もつくれる。違う人を排除する文化もつくれる。一方で、人の尊厳に気づかせる音楽や映画、文章や会話も生み出せます。 

文化は、遠くにあるものではありません。今日、私たちが何を面白いと思い、何をシェアし、どんな言葉で人を語るのか。その小さな選択からも、社会の文化はつくられていきます。 

私はそのことを考えると、「私はどんな社会に住みたいか」だけでは足りない気がします。 

私は今日、どんな社会をつくっているのだろう。 

では、また次回。 
パスターまこと ©Dr. Makoto 

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